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退職代行の弁護士と非弁の違い【失敗しない選び方】

退職代行の弁護士と非弁の違い【失敗しない選び方】

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退職代行の弁護士と非弁の違いはひとことで言うと「会社と交渉できるかどうか」です。ここを知らずに業者を選ぶと有給消化の話し合いが必要になったときに対応してもらえない場合があります。

この記事では退職代行の3つの種類(弁護士・労働組合・民間業者)をできることと料金の例で比べます。料金は2026年10月に各公式ページで確認したものです。

退職代行の種類は3つある

退職代行は、運営しているのが誰かによって大きく3つに分かれます。

種類運営者会社との交渉料金の例(2026年10月確認)
弁護士弁護士・弁護士法人法律事務まで対応できる弁護士法人ZENは27,500円・55,000円・77,000円(税込)のコース
労働組合労働組合団体交渉ができる(法律事務は行わない)円満退職ユニオンは合計16,000円
民間業者一般の企業退職の意思を伝える範囲業者ごとに違う(1万円台〜2万円台の例が多い)

料金だけを見ると民間業者が安く見えます。ただ「交渉できない」という制限が、退職の場面でどう響くかを次の章で説明します。

非弁業者が「できないこと」とは

弁護士法72条は弁護士や弁護士法人でない者が報酬を得る目的で代理や和解といった法律事務を取り扱うことを業とするのを禁じています(e-Gov法令検索「弁護士法」)。弁護士資格のない者がこれをやる行為が、いわゆる「非弁行為」です。

退職代行で問題になりやすいのは、たとえば次のような場面です。

  • 有給消化についての会社との交渉
  • 未払い残業代や退職金の請求
  • 会社が退職日に応じないときの調整
  • 引き止めに対して法的な根拠を示しての反論

民間業者はこうした交渉に踏み込むと弁護士法に触れるおそれがあります。そのため多くの業者は本人の代わりに退職の意思を伝えるところまでに対応を絞っています。会社が「辞めさせない」「有給は使わせない」と言ってきたときに、そこから先を任せられないことがあるわけです。

弁護士の退職代行でできること

弁護士に依頼すると、会社との連絡の窓口が弁護士になります。法律事務を含めて対応できるので、できることの範囲が広いのが特徴です。

  • 退職の意思表示と手続きの代行
  • 有給消化の交渉
  • 未払い残業代など、未払い賃金の請求
  • 退職金の請求
  • 会社とのトラブルが法的な争いになった場合の対応

デメリットは料金が高めなことです。弁護士法人ZENの公式ページ(2026年10月確認)では、お手軽プランが27,500円・推奨プランが55,000円・専門プランが77,000円(いずれも税込)です。給与や有給の交渉、残業代の計算は、55,000円以上のプランに含まれています。

残業代や退職金などを請求して回収した場合は回収額の25%+税のオプション費用がかかります。会社が支払いを拒否して弁護士が交渉を行った場合にのみ発生すると書かれています。何をどこまで頼むかで金額が変わるので、申し込む前に内容を確認しておきたいところですね。

労働組合の退職代行との違い

労働組合が運営するサービス(ユニオン系とも呼ばれます)は、弁護士と民間業者の中間のような位置づけです。労働組合は、組合員のために会社と団体交渉をすることができます。労働組合法では、会社が正当な理由なく団体交渉を拒むことは不当労働行為とされています。

円満退職ユニオンの組合規約(2026年10月に確認)を見ると、支援内容に有給休暇の取得に関する交渉や退職日の調整が入っています。費用は組合加入費3,000円・組合活動費1,000円・組合費2か月分12,000円で、合計16,000円です。

一方で規約には「弁護士法に抵触する法律事務は行わない」とも書かれています。訴訟の対応や損害賠償のような高度な法律判断が必要な案件は、弁護士の領域です。「普通に辞めたいだけ」なら労働組合で足りることが多く、「お金も取り返したい」なら弁護士を選ぶ、という使い分けが現実的だと思います。

退職代行の選び方と3つの候補でも、3つの種類を比べています。

どれを選ぶ? 状況別の使い分け

状況向いている種類
有給消化や退職日の調整をしたい労働組合または弁護士
未払い残業代や退職金も請求したい弁護士
会社と争いになりそうで不安弁護士
退職の意思を伝えてもらうだけでよく、会社とも揉めなさそう民間業者でも足りる場合がある

民間業者を選ぶ場合は会社が交渉に応じなかったときに別の手段が必要になる可能性を頭に入れておきましょう。

非弁業者を見分けるチェックポイント

公式サイトを見ただけでは、弁護士・労働組合・民間業者の違いが分かりにくいこともありますよね。次の点を確認すると判断しやすくなると思います。

  • 運営元に「弁護士法人」「弁護士事務所」と明記されているか
  • 労働組合の場合は「労働組合」「労働組合法人」と名乗っていて、組合規約や連絡先が公式サイトに載っているか
  • 「有給消化の交渉」「未払い賃金の請求」に対応できるかが明記されているか
  • 料金に含まれる範囲と追加費用の条件が分かるか
  • 返金の条件が書かれているか

運営元や対応範囲が曖昧なサービスは交渉に対応できない可能性があるので、依頼する前に問い合わせて確かめておくと安心です。

ほかの業者の料金や対応範囲を、公式ページで見比べたいときは次のリンクから確認できます。

退職代行ネルサポの公式ページで料金を見る
男の退職代行の公式ページで対応内容を見る

民間業者を選んでしまった場合のリスク

すでに民間業者に依頼したあとで会社が交渉に応じないこともありえます。その場合に弁護士や労働組合へ切り替えて相談する人もいます。ただ二重に費用がかかる可能性があります。

返金の条件にも注意が必要です。たとえば円満退職ユニオンの規約では、ほかの退職代行業者や弁護士へ依頼した場合は返金の対象外とされています。依頼する前にこの記事の内容と各社の規約を確認しておくほうが、結果的に無駄がないと思います。

依頼する前に準備しておくこと

どの種類を選ぶ場合でも、依頼する前に次の点を整理しておくと、話がスムーズに進みます。

  • 有給休暇が何日残っているか
  • 会社に置いている私物と貸与品(制服・PC・社員証など)
  • 雇用契約書や給与明細など、労働条件が分かる書類
  • 退職後の当面の生活費と転職の計画

私物は先に持ち帰り、貸与品は郵送で返せるかを業者に確認しておくと、退職後のやり取りが減らせます。

よくある質問

Q. 弁護士の退職代行は費用が高すぎない?

弁護士法人ZENの例だと、料金は27,500円から77,000円です。民間業者と比べると高めですが会社との交渉まで任せられる点が違います。有給や未払い給与の交渉が必要なら55,000円以上のプランが対象なので、自分の状況でどこまで必要かを考えるといいですね。

Q. 即日退職は本当にできる?

退職の意思を今日伝えること自体はできます。ただ期間の定めのない雇用では、退職を申し入れてから2週間で雇用が終了すると民法627条に定められています(e-Gov法令検索「民法」)。その間は、有給休暇を使うなどして出社しない形にする人が多いようです。会社と合意できれば、もっと早い退職日にできる場合もあります。

就業規則に「1か月前までに申し出る」などの定めがある場合の扱いは、退職届の書き方の記事の「提出のタイミング」で整理しています。

Q. 退職代行を使ったことは会社にバレる?

退職代行を使った事実は、会社に伝わります。一方で転職先に伝わる仕組みは通常ありません。くわしくは退職代行はバレる?にまとめています。

Q. 労働組合の団体交渉は会社にどこまで効力がある?

労働組合法では、会社が正当な理由なく団体交渉を拒むことは不当労働行為とされています。ただ訴訟の対応や損害賠償の請求といった法律事務そのものは弁護士でなければ扱えません。複雑なトラブルが予想されるときは、弁護士を選ぶのが安全ですね。

まとめ:交渉が必要かどうかで選ぶ

退職代行の弁護士と非弁の違いは会社と交渉できるかどうかです。有給消化や退職日の調整が必要なら労働組合か弁護士を選びましょう。未払い賃金の請求や、会社とのトラブルが心配なら弁護士が安心です。

民間業者は、退職の意思を伝えるだけで足りる状況なら選択肢になります。ただ会社が交渉に応じなかったときに別の手段が必要になる点は知ったうえで選んでください。

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